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 2012年1月からインドネシアから横浜に本帰国して暮らしています。パパ、小4のハル10歳、小2のネネ8歳、ナナ6歳の5人家族です。  04年から07年まで過ごしたケニア・ナイロビ生活、08年から11年末ジャカルタ生活。  ポレポレ&ティダ・アパアパに生活しています。                                        『記事のタイトルをクリックして、コメントを送っていただけたら、嬉しいです』
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 ナイロビ市内で日本食を売っている「陣屋」です。 日本人の奥さん達の間では、日本人の経営者Rさんのことをお店の名前「陣屋さん」と呼んで、優しいお母さん代わりのように慕っています。

 陣屋では、手作りのこんにゃく、豆腐、みそ、納豆、福神漬け、さつま揚げ、輸入品の醤油やケニアで作っているコシヒカリ米などなど、日本の食卓にかかせない食材が結構あります。

 それでも、残念ながら、入手できる日本食材は限られています。 それで、友人が旅行や出張に行くと聞くと、ヨーロッパや南アフリカ、ドバイなどから、日本のマヨネーズやインスタントラーメン、調味料類、かっぱえびせんやカールなどのお菓子類などを買ってきてもらって、ありがたく食べています。 とくに日本のお菓子は珍重品で、「子より親が大事」とばかり、こっそり自分で食べてしまい、子供にはケニアのお菓子をあげています(笑) 
 
 でも、最近、地元のスーパーマーケットでも、なぜか、豆腐はよく見かけるようになりました。
 健康食品のお店では、醤油や海苔などが日本の二倍以上の値段で売られています。日本人以外の外国人が購入している姿も時々見かけます。

 実は先日、白人のおばあさんに豆腐の食べ方を尋ねられました。 「そのまま食べたり、サラダやスープに入れて食べるんですよ」 と説明すると、嬉しそうにおばあさんは豆腐を買っていきました。
 そして、その一週間後、また同じおばあさんが、私と分かってない様子で、「あなた、日本人?ちょっと教えて。期限が切れた豆腐はどうやって食べるの?」と聞いてきたのです。 「酸味がなければ、油で炒めてたべられますよ」と教えたのですが、その後おばあさんは豆腐を食べたのか、それとも捨てちゃったのか…?
 スーパーで再会するのが楽しみになりました。 
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cassava ケニアにはインド系ケニア人(正確にはパキスタン系も)がたくさん暮らしています。 英国の旧植民地時代、鉄道建設のため連れてこられた子孫らだそうですが、商売が上手で、ケニアの経済はインド系の人たち抜きには考えられないほどです。

 そのインド系ケニア人らが集まる「ダイアモンドプラザ」というショッピングセンターに行きました。 珍しい揚げ物やスパイスが効いたソースがずらっと並んだ出店があったり、インド人用のきらびやかなドレスが並ぶ衣料品店で、お仕立てもお願いできたりします。 インド人の為だけの空間のような場所で、ちなみに今日、インド系やケニア人以外の外国人は、私だけでした。

 写真は一見ポテトチップスのようですが、キャッサバ(こっちの発音ではカサバ)という細長い山芋のような芋をスライスして揚げた、お菓子です。 わしづかみで袋に入れてくれて、一袋150円くらいでした(ちょっと高い?)。ポテトチップスに比べると、カサバの方があっさりとしていて、うすく塩味が効いて、歯応えのあるチップスです。 
 ついつい、あごが疲れるほど、食べ続けてしまうので、気が付くとお腹にもたれることもあります…。

 ちなみにケニアでは、いわゆる日本のポテトチップスのことを、ポテトクリスプって言います。 ポテトチップスと注文すると、ポテトフライが出てきますのでご注意を。 イギリス英語らしいです。
  

 ケニアの生活で、1つだけ、ど~しても不満が残るのが、生活水です。お手伝いさんも雇っているような生活で不満なんて言ったら、罰が当たりそうですが、これだけは、なかなか慣れることができません。 

 ナイロビの水質は非常に悪くて、我が家のコンパウンドでは、お風呂に水を貯めると、かならず黄色く濁ってしまいます。 一晩置くと、黄色い土がバスタブの底に溜まるし、殺菌の薬品が入っているからか、水にヌルっとした感触もあり、顔を洗うと、潤いが残ってるような錯覚にも陥ります(苦笑)。
 一方、子どもたちは、これが普通のお風呂の水の色だと思っていて、ぜんぜん平気なので、すこし不憫になります…。
この水でお洗濯もするので 真っ白な服は日に日に黄ばんでいくし、色物はどんどん色あせていきます。

 でも、水道の蛇口をひねると水が出るだけ、ましかもしれません。 写真左は、ナイロビ市内を回っている給水トラックです。 お手伝いさんのマーガレットが住んでいるような地区では、上下水道がないので、この給水車が週に1回~2回やって来て、住民は水を買っているそうです。 値段は20リットルで、わずか5ケニアシリング(日本円で8円)。 飲料、料理、洗濯、体を拭いたりするなど全てに使っているそうです。

 水不足の季節になると、5km以上も離れた場所まで歩いて水を買いに行かないといけない時もあるそうで、大変な暮らしです。 

 余談ですが、昨年夏、ナイロビ市内の中心部で、夫の会社も入居している高層ビルの3階から出火して火事になりました。 比較的、大きな火事だったのですが、駆けつけた消防車は1台のみ。 
 さらに、そのホースは火元に届かないし、水も全然足りず、火はいつまでも消えません。 とうとう、写真の給水トラックが「助っ人」として現場に登場したのには、あっけにとられました。 ケニアでは首都の中心部ですら消火体制がまともに整ってないことに、愕然としてしまいました。
 
 みなさん、グレートリフトバレー(大地溝帯)って御存じですか? じつは東アフリカの南北を縦断する形で、バレー(渓谷)が続いていて、今も大地が東西に裂け続けているそうです。 数百万年後には、アフリカは分裂するとか…。
 その裂け目の辺りは急に落ち込んでおり、バレー(渓谷)になっているのです。 夫によると、大地溝帯で化石がたくさん発見されるので「人類誕生の地」と呼ばれているとか。 先日、ナイロビ西郊にあるンゴングヒルに登る機会があり、久しぶりに大地溝帯を見ました。
 
 ンゴングヒルは治安が余り良くない、と地元では評判です。 麓につくと、ここから先は危険だから、と銃を持ったレンジャーを護衛に雇うことになり、助手席に乗ってもらい、標高2300mまで車で登りました。 

 見晴らしは最高! 東には標高1700mのナイロビ市中心部のビル群が遠くに見渡せます。 西側は遠く見渡せる限り、何もない平原が続いています。 そう、ナイロビの西の方はもう突然、有名な大地溝帯がえんえんと広がっているのです。

 ただ、バレーの幅は100キロぐらいあるそうで、余りに大きすぎて、反対の「対岸」が全然見えません。それで、あんまり、大地溝帯を見た気がしないのが難点です。 単に山に登って下界を見たって感じで。

 丘の上は風が強く、赤道直下のケニアでも、セーターやジャケットが必要なほど。 長男のハルが最近、自宅で、スーパーのポリ袋と小枝を使って作った凧も持っていったのですが、余りに風が強かったので、あっけなく壊れてしまいました。 

 それでも、久しぶりに自然の中を歩き回って、気持ちよさそうな子どもたちと夫でした。 なかなかナイロビでは家族連れでピクニックすることもできませんし。 護衛付きのハイキングだなんて…少し物騒ですが、結構、ケニアの若者グループやカップル連れも来ていて、にぎやかで楽しそうでした。 でも、地元の人が多いから、といって外国人は全然安心できないのが、ナイロビなのですが…。

 
 映画『愛と哀しみの果て』 (原題Out of africa) のファンならば必ず訪れる小さな家がナイロビ市内にあります。 映画のヒロインのモデルとなったカレンブリクセンの家で、今も現存しています。 博物館となっていて、内装も当時のまま残っており、家の中にも入って見学できるため、欧米からの観光客が毎日、訪れています。
 でも、地元ケニア人は全然関心がないようで、お手伝いさんのマーガレットなどに聞いても、「カレンブリクセンって誰?」って感じです。

 映画のロケも実際、ここで行われたそうです。 映画の中に出てきたマサイ民族の男性が驚いた鳩時計もそのまま飾ってありました。 白を基調としたベッドルームは可憐なレースがところどころにあしらってあり、ロマンチックな生活を想像させられます。 家の周囲には、空高くそびえるような、ものすごく大きな木々が立っていて、まるで絵画の世界のようです。 

 でも、みなさん、この映画を見られた感想は如何ですか? カレンブリクセンの自伝に基づく映画なので、展開もゆっくりで、話自体も割合、地味といえば地味です。 実際、私の知人友人の間でも、ものすごく良かった、という人がいる半面、まあまあだった、と漏らす人もいます。まあ、どんな映画でもそうですけど…(笑)。

 でも、映画の中で見られるアフリカの美しい景色は、本物です。 ナイロビに来て、アフリカの自然、木々、緑って本当にきれいだな、といつも思います。

 ちなみに私はこの家の庭で、カメレオンの子供を見つけました。保護色なので、なかなか見つけにくいカメレオンですが、我が家で飼っていて目が見慣れているせいか、 にょこにょこ歩く姿を発見して、アリャ?と思った次第です。
 
 上の写真のように、キリンと大接近できる場所って、世界でも稀かもしれません。 最近、外国からの観光客は治安の良くないナイロビ市内を避け、マサイマラやモンバサなど有名な観光地へ直接行くことが多いのですが、じつはナイロビ市内にも面白い場所が幾つかあります。その1つが『ジラフセンター』です。
 
 草原でゆっくりと歩き回っているキリン達がお腹が空くと、私たちが待つ2階建ての建物までやってきます。 そして、ニューっと顔を入れてくるので、キリンの意外な顔の大きさにまずビックリ! 手のひらにエサを置いて差し出すと、灰色で表面がザラザラした長~い舌が出てきます。
 
 初めてのとき、私はびっくりして、エサをあげることもできませんでしたが、慣れると、大きくうるんだキリンの黒目がすごく可愛らしいことに気付きます。唇にエサをくわえて、キリンとチューなんてする人もいます。
 もちろん、サファリのような大興奮ではないのですが、キリンと大接近できるチャンスは100%なので、お勧めスポットです。
インジェラ2  
 ケニアの首都ナイロビには、多くの外国人が住んでいるため、たくさんの外国料理屋さんが繁盛しています。 先日はエチオピアの代表的な料理「インジェラ」を友人7人で食べに行きました。 ケニアの隣国ですので、ナイロビには多くのエチオピア人も住んでいて、エチオピア料理屋さんが何件かあるのです。

 友人は東京のエチオピア料理屋さんで、このインジェラ料理をなんと8000円!も払って食べたそうですが、ケニアでは、1人あたり350円ぐらい。20分の1以下…。 6種類のフルーツを入れた色鮮やかなジュース(チマキと呼ばれます)と食後のエチオピア・コーヒーなど全て含めてですので、非常にお得です。

 特に、このチマキは絶品! ライム、パイナップル、マンゴー、グアバ、アボガド、パパイヤがグラスの中で層になっており、1種類ずつ飲んでもよし、スプーンで全部かきまぜて飲んでもよし、です。

 インジェラとは穀物の粉で作った、薄い蒸しパンのような物で、お酢をまぜたような酸味が特徴です。まず、大きな丸形のインジェラの周囲に、緑豆やひよこ豆のペースト、ビーツを煮たものなどを彩りよく載せたお皿が出てきました。その後、スパイスの利いたソースに、お好みのお肉やゆで卵をまぜたものがインジェラの上に載せられました。ソースは本格カレーみたいな味で、美味!

 その後、細長いインジェラをクルクルっと巻いたものが運ばれてきました。 写真右のように、まるで「おしぼり」みたいで、このインジェラを手でちぎってソースなどを上手にすくいとって、ホイっと口に放り込む訳です。

 インジェラを食べるのは初めてで、なんて酸っぱいんだろう、と驚きました。でも、酸っぱい、酸っぱい、と思いつつ、みんなでワイワイ話しながら食べているうちに、あっという間になくなってしまいました。

 この酸味のせいで、好き嫌いがはっきり分かれる、と、日本人の友人は言います。 私は初体験だったので、この酸味が少し気になりましたが、「3回も食べれば慣れるものよ」と、インジェラ好きの友人は断言してました。
  
moris  ケニアは今でも一夫多妻の風習が残っています。我が家のドライバーさんのモリスにも奥さんが2人いるので、ズバリ!なぜ2人目の妻を迎えたのか尋ねてみました。こんなプライベートな質問してごめんねえ…とか言いつつも、ズバリと…。

 モリスは、やっぱり男1人だと寂しいから第2夫人を迎えたと言います。 第1夫人は故郷のケニア西部カカメガで、自分たちの土地をや家畜を管理しているし、子供の養育もあるため、ナイロビには来られない。でも、カカメガの生活では現金収入が望めず、モリスはナイロビに出稼ぎにこざるを得ない。でも寂しい…というケニアでは一般的なパターンのようでした。

 さらに「第1夫人は反対しなかったの?」と無遠慮に尋ねてみました。 「自分が1人で暮らし、(第1夫人が)知らない女性らを求めながらブラブラ生活するより、きちんと第2夫人として決まった女性を迎えた方が安心する。 それに、2番目の妻は働いて、お金を故郷に送っている。 自分の給料だけでは、子供の教育費を出すのは無理だし」と語りました。 第1夫人との間にモリスはなんと子供が6人もいます。上は今28歳、下はまだ9歳だそうです。しかし、第2夫人との間には子供がいません。 

 もともと モリスは「第1夫人はもうおばあちゃんなんだ」とよく言っていました。 ところが先日、モリスのナイロビの自宅を少しだけ訪れる機会があった際、たまたま第1夫人がナイロビに来ていて、2人の夫人が家にいるところに遭遇し、それがウソだったことが判明しました。 
 第1夫人はしっかりしたお母さん風、でも、全然おばあちゃんではありませんでした。 第2夫人はふっくらとした若い美人でした。やっぱり若い人がいいのか…と。

 モリスは家に入ると、2人に「挨拶しろ」と言ったのですが、私の突然の出現に2人は表情が硬いままで、しぶしぶあいさつって感じでした。 第1夫人と第2夫人と私(第3夫人?)が同席する一室の中で、すごーく、気まずい空気が広がっていきました、なぜか分かりませんけれど。
  
 そういえば、お友達の日本人女性は「モリスって格好いい! 舘ひろしみたいで、私の好みだわ」とか以前言ってました。 (うーん、ムゼー(スワヒリ語で年輩者)だから確かに渋いけど…)。意外とモテるのかもしれません。

 その後、独身のお手伝いさんシープローズ21歳にも、一夫多妻制をどう思うか尋ねてみました。 「嫌い」と即答。 「私のおじいさんには9人の妻がいて、その妻同士の仲がうまく行ってなかったと、私の母親から聞いたことがあるから」との理由でした。「もし大好きな人がもう結婚していたら、第2夫人になる?」と尋ねると、絶対に結婚しない、と断言していました。さすが若い人は・・・。

 それで、既婚のお手伝いさんマーガレット(40歳代?)にも尋ねてみました。すると「夫がもし第2夫人を迎えたいと言ってたら、納得いく理由ならば反対しない」と意外な発言。 「相談してくれるなら、まだいい。 中には妻に内緒で、第2夫人を籍に入れてしまう人もいるから」と言うのです。

 おまけに「キクユ民族の女性は性格が激しいから、夫がそんな話を持ち出したら、逆上して毒を盛って夫を殺すこともよくあるんだ」と、聞いてもいないのに、またキクユの悪口になってしまいました。 まあ、彼女はルオ民族ですし。今年は大統領選挙があるので、キクユVSルオの対立はどんどん激しくなりそうです。 

ケニア小学生1   体罰が禁止されているケニアでは最近、小学校で悪いことをした子供らを罰する不思議な教育方法があるそうです。 余りに不思議なので、ここに紹介して、皆さんのご意見を伺いたいなあ、と思います。

 じつは今日、ケニアの小学生に、日本の芸術や伝統を紹介する催しが、ナイロビの日本大使館でありました。 私は日本人会コーラスグループ「マライカ(天使)」に所属しておりまして、生徒たちの前で、「春の小川」など四季の唄を歌いました。地元のテレビ局クルーも来て取材!するなど注目度もバツグン??でした。 

 その際、不思議に思ったのですが、ケニアの子供たちは日本では考えられない程、お行儀良く、真剣な表情で聞いていました。 10才位の子供って、こんなにお利口さんでしたっけ? 確かに、我が家のお手伝いさんのマーガレットの子供たちも、5人とも、とてもお行儀が良かったし。 我が家の子供たちとは正反対…。

 それで、マーガレットに、子供たちのしつけが良い理由を尋ねたところ、ケニアの小学校での不思議な『おしおき』の話を教えてくれたのでした。

 担任の先生はみんな、小さな木製の玉を1つずつ持っているそうです。何か悪いことをした生徒に、その玉を手渡します。 「え、それだけ?」と拍子抜けしますが、その生徒は玉を他の生徒に知られないように、こっそりポケットに入れ、他に悪いことをした子供を見つけたら、その子に玉を渡すのだそうです。 ナニ? 何かのゲーム?って感じですよね。

 そんなことを繰り返し、学校が終わったとき、先生はその日、玉をもらった生徒たちを教室の前に並ばせます。 そして、生徒に棒を渡し、自分で自分を罰として叩かせます。その後、自分以外の悪いことをした生徒たち全員をも棒で叩かせるそうです。それって集団リンチ?
 
 叩く力もそれぞれで、優しい子は手加減して友達を叩き、そうでない子は力いっぱい叩くとか…。 とにかく、悪いことをした子供が多ければ多いほど、自分が叩かれる回数が増えるという不思議な罰の仕組みなのです。 

 うーん…。 これって一体どういう意味があるのでしょう? マーガレットは子供同士で叩く方法は、友達を良い子にするために叩くのだから、良いことだと話します。 それに、先生が自ら手を下さないので、教育委員会も「多い日も安心」って感じなのでしょうか?(笑)

 でも、私はこの話を聞いたとき、「ケニア人は決してケニア人を信用しない」という、ときどき地元で聞こえてくる話を思い出しました。 例えば、うちの運転手さんのモリスも「俺はケニア人を信用しない。信用できるのは家族だけ。たとえ、兄弟でも密接に連絡していない兄弟は信用できない」と断言するほどです。

 アフリカ各地に出張する夫も、よく「アフリカの最大の問題は、経済や政治の貧困じゃない。 社会生活の中で、人々がお互いを全く信用しなくなっていることや、モラルの低下の方だ」と言います。 
 
 子供たち同士でお互い監視させるというのは、本当に良い仕組みなのかなあ? 友達との信頼関係を築くことを学ぶ大切な時期なのに、と私はちょっと複雑な気持ちになりました。  
カワンガレ  一体、我が家のお手伝いさんたちはどんな暮らしをしているのかな?と、常々疑問に思っていましたところ、先日、突然マーガレットが「今日は予定がありますか?なければ、うちに行きませんか?」と誘ってくれました。
 彼女の家は、ナイロビ市内のカワンガレというスラム地区にあります。 ナイロビでお手伝いさんをしている人たちの多くは大体、ケニア西武など地方の出身者が多く、首都ナイロビに出稼ぎに出てきて、スラム地区かその周辺に住んでいます。 特に西武の主要な民族ルオの人たちが多いので、ナイロビ周辺の主要民族キクユの悪口をいつも言っています(苦笑)。 キクユの人も大体、ルオの悪口を言っていますので、お互い様って感じですけれども。 面白いことに悪口の相場も大体決まっていて、「キクユは金に汚い、ずるい」、「ルオはいばっていて偉そう」・・・。 まるで子供の喧嘩なんです。でも、いい大人が本気で言っています。

 それはともかく、私と子供3人は念願のマーガレット宅訪問に向けて車で自宅を出発しました。でも家の50m手前までしか車で行けず、あいにくの雨の中、ズルズルと滑る泥道を恐る恐る歩いていくことに・・・。 トタン屋根の家がびっしり建ち並ぶ一角を入っていくと、彼女の家がありました。

 小さな入り口のカーテンをくぐると、4畳半ほどの広さの部屋がすぐ目の前に。余りに目の前なので「え、ここ?」って感じでした。 隣の家との間を仕切る薄い板にはカーテンがかかっていて、家具はソファと小さなテーブルが一つあるだけ。 でも、ゴチャゴチャと装飾品がないので、シンプルで居心地が良い感じで好感がもてました。 足元は土のまま踏み固められているだけで、まるでデコボコのフローリングのようです。 マーガレット達は玄関で靴を脱いでいました。 日本人家庭で長く働いている経験からでしょうか?部屋の中を清潔に保つのに役立っている感じでした。
 部屋にはもちろん台所らしいものもなく、小さな練炭が入り口にあって、隣人と共用しているようでした。 私たちは部屋の中でマーガレットが近くで買ってきたウガリ、牛すじと野菜のスープなどのランチをごちそうになってしまいました。 でも多すぎて食べきれずにいたら、冷蔵庫もないので食べ残したものはいつの間にか周囲に集まってきていた近所の子供達に、ホイホイとあげていました。 外国人の家族連れがカワンガレにやってきたのが相当珍しいのか、長男ハルの周囲に地元の子供たちがたくさん集まりました。 ハルは子供達に体中を触られながらも、普通にしゃべっていて、彼らの遊ぶペットボトルで作った車のおもちゃを見て、「ママ、僕もあれをつくりたい」と、真剣に見入ってました。
 マーガレットの夫は足が悪く、働いていません。 私達が家庭訪問した時も、近所をぶらぶらしていて、いませんでした。 彼女の収入だけで子供5人を育てたのだと思いますが、子供たちはみんな性格の良い子ばかりです。 ルオの人の特徴ですが、みんな体格も良いです(笑)。 大変な暮らしの中、子供5人を立派に育てた彼女に、同じ母親として頭が下がりました。
ベティとナナ ケニアに来て初めて、お手伝いさんを雇う経験をしています。日本では考えられないこと! 子育てなどで随分と助けられている半面、お手伝いさん1人1人の言動や私生活などが気にかかり、意外なほど彼女たちに気を遣っている自分を発見したりしています(苦笑)。
 
 お手伝いさんの1人、ベティ22才は今、妊娠8カ月。明るくて優しい性格の美人です。ちょうど1年前、我が家で働き始めたときは、自分の服を我が家の洗濯機でこっそり洗ったり、腸チフス(注)にかかって長期休んだり、と色々ありました。 でも、きれい好きでお片づけ上手、物を盗むこともないし、なにより子どもたちが彼女のことが大好きなので、今でも働いてもらっています。
 じつは昨年の秋、急に無断欠勤し始めました。 不思議に思って電話したところ、妊娠を打ち明けられました。 働き始めたときは彼氏すらいなかったはずなのに、いつの間に…。 つい、親心から色々と無遠慮に尋ねたのですが、なんと、彼女は「彼の職業? 知らない」と言うので、ビックリ。
 日本では考えられず、驚きと心配からもっと質問したかったのですが、彼女は「私は本気なの」と繰り返すばかりでした。 相手の職業も知らないのに大丈夫?…と夫と私は2人して気をもんで、延々と「大丈夫かな」「騙されているんじゃないかな」とか、アーでもないコーでもないと議論したほどでしたが、もちろん結局のところ、私たちにはどうすることもできません。
 取りあえず、つわりがひどく、毎日来てもらうのは無理なので、毎週日曜日の午後だけ家に来て働いてもらうことにしました。彼女も収入が必要だろうし…。

 ちなみに待ち遠しい出産予定日は4月10日(私の姉の誕生日と一緒だ!)。 ベティはつわりが始まり、病院に行って妊娠が分かってから、今まで病院に一度も健診に行っていないようです。 そのせいか、私が日本から持ってきた雑誌「たまごクラブ」の本で胎児の写真などを見ては、驚いて「Oh、マイ…」と口に出したり、ニコニコと目を細めたりしています。 
 子供たちは「お腹に赤ちゃんいるんだよね」とか毎週、ベティの膨らんできたお腹を見るのを楽しみにしています。

(注)腸チフス(Tyhoid)…衛生状態の良くない地域で多発する伝染病で、我が家のお手伝いさんも時々罹ります。 
なめくじ ケニアには日本では想像できないような、いろいろな生きものがいます。写真は10cm以上もある白いナメクジです。実はこれはまだ小さいほう。20cm位で、胴回りが長男ハルの腕ほどもある巨大ナメクジすら見たことがあります。ほんと、ギャーって感じでした。 雨の日に出現しますが、一体普段はどこにいるのでしょうか。
 モンバサでも先日、イタチと同じくらい大きいトカゲがいました。まるで、恐竜の赤ちゃん(汗)。 そんな大きなトカゲを平気で追い掛けて、捕まえようとする我が家の子達に、私の方が「ちょ、ちょ、ちょっと待って~触るなあ」と慌てて叫んで追い掛けることもあります。  
野菜 ケニアの人たちは一般的に、食べることには非常に憶病というか保守的です。夫が親切心で地元の友人らをナイロビの日本食レストランに連れていっても、寿司は大体パス、鉄板焼きなどでも、エビを見て顔をしかめて「これ何? 虫?」とか尋ねるそうです。 沿岸部に住むケニア人以外、意外なほどエビやカニなど知らないみたいで、「おいしいから一口食べてみて」と勧めても、絶対に口にしないとか…。小さな親切、大きなお世話って感じみたいです。
 ケニアの人たちが毎日、好んで食べる代表格は「ウガリ」と「スクマ」でしょうか。 写真は野菜の「スクマ」です。キャベツ科で、日本では青汁に使われているケールと同様の植物です。 一束20円位で、地元の人はこれを小さく刻んで、トマトや紫タマネギなどと一緒に多めの油で炒めて、シンプルに塩味で整えます。
 このスクマと一緒に食べるのが、メイズ(白トウモロコシ)の粉を熱湯に混ぜて練って作る「ウガリ」です。 沸騰したお湯にウガリの粉を入れていき、キメの粗い「おもち」のように仕上げます。見た目は鹿児島銘菓「軽羹(かるかん)」のようです。我が家の子供3人はみんな、このウガリとスクマが好きで、お手伝いさんらが昼食で食べている横に座って、おすそ分けしてもらったりしています。 

 ところで、我が家のお手伝いさんを含めてケニアの人たちが野菜を調理するとき、いつも不思議に思うことがあります。スクマでも、緑の葉の部分しか食べないのです。 日本人の主婦感覚だと、白い茎の部分も味噌和え、おひたしにすれば、おいしいのに…とか考えますが、ケニアの人たちはスクマが不作で値段が高騰している時でも、ばっさりと気前よく茎を切り落として捨ててしまいます。
 ビニール袋でも、ウラ紙として十分使える紙でも、私が大切に保管しているそばで、彼女たちはパッパと何でも威勢良く捨てていきます。「これは捨てないでね。まだ使えるから」と何度も説明しているのですが…文化の違い、生活習慣の違いなのでしょうか? 一体、どっちが豊かな国の出身なの?と、こんなときは頭が混乱してしまいます。 日本の物差しだけでは理解できないことが、本当にたくさんあります。
パニックボタン   ケニアでは最近、大統領選挙が今年12月にあるため、だんだんと治安が悪化してきていると言われています。大統領選とどういう関係があるのか、いまいち理解できないのですが、確かに犯罪の話をよく耳にするようになった気がします。
 ナイロビの日本大使館などによりますと、つい10日前も日本人などが住むナイロビ市内の、あるコンパウンドに7~8人の強盗が押し入ったそうです。警備員らに銃を突きつけ、地面に伏せさせ、彼らの制服を奪った後、警備員を装って、帰宅してきた居住者らの車を次々と襲い、金品を奪ったそうです。コンパウンド内の各部屋にはパニックボタン(注1)があり、押せば警備会社に助けを呼ぶことができるのですが、今回、ボタンを押すと、どの家が押したか犯人に分かってしまうので、報復が怖いからと誰も押さなかったんだそうです。
 また、ナイロビの中心部(写真・右)でも今日、我が家と同じコンパウンド内に住んでいる中国人女性の車が狙われました・運転席側のドアの外で騒ぐ男に気を取られている間に、助手席の窓から別の男にバックなどすべてを盗まれたそうです。我が家の運転手のモリスさんがなぜか知っていて、教えてくれました。怪我がなかったのが幸いでした。
 さらに、私のお友達の日本人女性も今日、自分の車のすぐ後ろで白昼堂々、銃を突きつけられて車が奪われるカージャックの瞬間を目撃したそうです。もしも犯人が一台前の彼女の車を狙っていたら、恐ろしいことになっていました・・・。

 不運にもケニアで犯罪に遭ったら、(1)犯人に絶対抵抗しない (2)要求をすべてのみ、おとなしく金品を差し出す・・・のが鉄則で、そうすれば怪我はしないと、夫はいつも私に言い聞かせます。 そうは言っても、いざ強盗に囲まれた際、冷静に行動できるのか・・・もちろん不安でいっぱいです。
 それに、運転手のモリスさんは、いつも多少のお金を持っているようにと忠告します。強盗に襲われた際、お金を持っていないと強盗らは逆上して何をするかわからないからだそうです。

 注・1→我が家の寝室に付いているパニックボタンです。時々子供が間違って押してしまうと、すぐに銃を持った警備2人組が玄関先に飛んできます。「何かありましたか?」と尋ねるので、「多分、子供が間違って押したと思います」と、いつも謝っています。
 タマリンド・ダウ・レストラン モンバサでは、ディナークルーズも楽しみました。ケニアの高級レストラン「タマリンド」が毎晩、中型のダウ(船)の上で海鮮料理を出すクルーズで、大勢の観光客で満席でした。 前菜から海鮮づくし。 メインはビッグなロブスター☆☆☆☆☆ ケニアでも、こんなに美味しい食事ができるんだ~と感動!感激!最高! 優雅な食事の後は、生バンドの演奏で船上ディスコ。 若者だけでなく、欧米のステキなおじさまやおばさまがかっこよく腰をゆらして踊る姿に、くぎ付けになりました。ハルも踊りに参加して、人気者になっていました。 まるで映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」みたい、と子供たちも大喜びの一夜で、夜空は星もきれいでした。 (注)船は湾内を航行するだけですが、船酔いしがちな方はご用心かも…
ぷろふぃーる
HN:
ふっちんち
性別:
女性
自己紹介:
 ☆ 2012年1月3日 ☆
 ケニアからインドネシアへ、そして私達の母国、日本に戻ってきました。

◎当ブログの画像に関する著作権は    『南色日和 ポレポレふっちんちケニア生活』に属します。 

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私が貼り付けたものじゃないのですぅ・・・読みにくくて悲しい・・・
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